先日、「Voip!」というサービスがリリースされました。
Voip!は、声優と企業を繋げる音声素材のクラウドソーシングサービスです。
誰でもオーディションが受けられる
Voip!は、声優を探している企業(発注者)が、希望する音声のイメージを伝え、Voip!に登録している声優に向けて案件を配信することができます。
そして、声優は、配信された案件の中から自分の希望する案件を選び、自身で録音した音声で応募し、発注者はその応募の中から一番イメージに近い声優を採用できる、というのがこのサービスの流れです。
ここまでの流れは全て無料で行うことができ、もしイメージに合う音声がなければ料金を支払う必要もなく、実際にイメージする声優を採用する時にだけ料金が発生するので企業にとって一切のリスクがないというのが特徴です。
声優側としても、登録さえしていれば毎回案件が配信され、自分の希望するものにだけ応募することになるので、得意ジャンルで勝負することができます。
自分自身で音声を録音しなければならいという点で不安要素があるかもしれませんが、音声素材に関しては、運営の編集チームが高音質に編集してくれるそうなので安心ですね。
案件のバリエーションも、ソーシャルゲームのレアカードやナビゲーター役、恋愛ゲームのキャラクター、電子書籍の読み上げ、動画のナレーション等多岐にわたり、また現在はポケラボからの案件もあるそうです。
可能性が拡がりますね。
売れている声優はほんの一部
声優という仕事で食べていける人ってほんの一握りなんだなあというのは、最近視聴者の立場からしても感じていました。
毎期、たくさんのアニメが放送されていますが、主要キャラを務める声優は有名声優が圧倒的に多いですよね。
また、同じ声優が、同時にいくつかの作品に出演するのも当たり前になってきています。
つまり、一度売れると何本も仕事が舞い込んできますが、売れていなければ、全く仕事の枠がない状態といえます。
これは、声優業に限らないことですが、才能や実力はあるのに、食べていけない人が山ほどいるわけです。
実際、ニコニコ動画で活躍している人もたくさんいますし、そういう人達は実力も高く、なぜ売れないのか不思議なほどです。
それってすごく残念ですよね・・
だからこそ、Voip!のようなサービスは、実力はあるけど食べていけない声優でも、実力の対価として報酬を受けとるとこができますし、Voip!をキッカケとして実力が認められ、有名になっていく可能性もあります。
クラウドソーシングで1つの作品を作ることも夢ではない
Voip!は、まだまだ小さい企業でも作品にあった音声を格安で手に入れることができます。
また、今ではイラストも、pixiv等のイラストコミュニケーションサイトや、ランサーズのようなクラウドソーシングサービスを経由し、よりイメージに近いものを選択することができます。
そして極めつけは、Anipipoのようなアニメに特化したクラウドファンディングもあり、資金を集めることも容易にできるようになっています。
アニメに特化したクラウドファンディング「Anipipo」はアニメの未来を変える - ver 2.0
つまり、小規模の企業でも、クラウドソーシングやクラウドファンディングを上手に使えば、資金が乏しくても、クオリティの高い作品をつくることができるんです!
今後、クラウドソーシングやクラウドファンディングだけで作った作品も出てくるでしょうし、そうなれば、参入しにくいアニメ業界に名乗りをあげるベンチャーも増えてくるかも知れません。
と、少し夢のような話ではありますが、Voip!のようなサービスが今後色々出てくるのかと思うと、ワクワクしてしまいますね。