2016年12月29日、人生ではじめてコミケにサークル参加したので、今更ながら感想を書く。
【C91告知】冬コミにて初の同人誌を頒布します。様々なサークルさんに、はじめてコミケにサークル参加したときのエピソードを聞いたインタビュー本になります。12月29日、「西み21b」にてお待ちしております。 https://t.co/4NmZlSbShR #C91 pic.twitter.com/aCbNXXElnb
— Kaz Hozmi/コミティアな09b (@hozmii) 2016年12月28日
一般参加としてコミケやコミティアには足を運んでいたが、サークルとしての参加ははじめて。
思い起こせば、「げんしけん」を読んで、コミケを知り、いつか彼らのようにあの机の内側に立ちたいと心のどこかで思っていた。 ただ、イラストも描けない、音楽もつくれない、ゲームも作れない自分には、ずっと参加する資格がないと思っていた。
でもやっぱり、コミケ会場に足を運ぶたび、その圧倒的な熱量に創作意欲を刺激されていたし、商業作品じゃないのにも関わらず、ただただ「好き」という一つの思いで、数万のサークルが夏と冬に向けて作品をつくるというその流れに自分も乗りたかった。
・・という、かねてからのくすぶっていた想いがあったので、完全にノリと勢いで @tak0303とふたりでサークルを作った。
そのあたりのサークル結成の経緯や想い、実際の制作過程における試行錯誤の様子などは、ぼくたちがhashic.coとしてはじめて出した新刊の特集で赤裸々に綴っているので、興味がある人はぜひよんでください(失敗だらけの恥ずかしい過程ばかりだけど・・)。
というか、ぜひ本を手にとってほしいです。誌面デザインは @tak0303と @aoisora5108 が頑張ってくれてめちゃくちゃ良い感じの本になっているし、特集2でインタビューしているサークルは最高にクールな人たちなので。
ここでは、本には書かなかった個人的なことというか終わったあとの感想を書いておこうと思う。
はじめてサークル参加してみて。
結果からいうと、コミケにサークル参加してみてめちゃくちゃ良かった。 もちろん、制作中は大変なことばかりというか、常に原稿の締め切りに追われる感じだったけども、終わってみるとそれも良い思い出である。
普段から、個人でもサイトやサービスは作りまくっていたけど、同人活動のあの感じは、Webとはまた違った魅力というか、なんともいいがたい趣がある。
「自分で作ったものを自分で直接手渡す」
という行為そのものがそもそも新鮮なのかもしれない。
日頃、Webサービスの運営でもユーザーのことは常に見ているわけだけど、あくまでアナリティクス上の数値だったり、SNS上の反応だったりなわけで、実際の顔は見えない。
ところが、コミケをはじめとする即売会は自分で作って自分で手渡すというのが基本であり、一般参加の人たちもそういうつもりで話しかけてくれる。
ぼくたちのサークルはもちろん知名度のない新人サークルではあるわけだけど、そのおかげというか、全くぼくたちのことを知らない人たちばかりのため、色々と質問をしてくれる。
「なんでこの本を作ったんですか?」とか「けっこう大変そうですけど、どうでしたか?」とか、そういった質問にひとつひとつ、拙い言葉ながらも答えて「じゃあ一冊ください」と言われたときは、本当にがんばって作ってよかったと思える瞬間である。 ニーズがあるかどうかわからないながらも、ただただ作りたいから作ったものを誰かが読んでくれる。それってとにかくすごいことだと思う。
どうしても普段はユーザビリティがどうとか、離脱率がうんぬんとかそういったことばかり考えてものづくりをしていて、それはサービスをつくる以上当たり前だし必要なことではあるけれども、ニーズがあるかどうか、ということが常に根底にあり、100%自分のわがままのみを反映させるわけにはいかない。
それが、こと同人活動においては、作りたいと思ったものを作りたいからつくるし、(誤解を恐れずに言うと)売上とかユーザビリティとか考えず、それが受け入れられようが受け入れられまいが関係ない、という超わがままな気持ちで純粋にものづくりができる。
なんというか、その後のことはあまり考えなくていいというか、コミケに出ることが目的であり、それでいいのだ。
これってわりとすごいことで、作っているときはまじで楽しさと辛さが交互に来るし、入稿前にはいつもTwitterのタイムラインが阿鼻叫喚のツイートであふれるのにも関わらず、多くの人が同人活動を続ける理由でもあるんだなあと、自分で同人やってみて改めて感じたことだ。
気付けば、冬コミが終わった瞬間から夏コミのことを考えてしまうくらいには、ぼくたちも同人の魅力に取り憑かれているのかもしれない。
というわけで、今後も時間のある限り同人活動を続けていきたい。
最後に、もういちど宣伝するけど、冬コミ新刊、ぜひ読んでみてください。
COMIC ZINさんの通販でも購入できるし、店頭にも置いていただいています。
あ、2/12のコミティア119にも持っていくので、お時間のある方はぜひ。
2/12のコミティア119にてスペースいただけました!ぼくらのサークルは「な09b」です。新刊ではなく、冬コミで出した本を持っていくことになりますが、コミケに来れなかった人とかは是非!(コミティアなのにコミケをテーマにした本ですが笑)よろしくお願いします! pic.twitter.com/LHQfeOwbfQ
— Kaz Hozmi/コミティアな09b (@hozmii) 2017年1月12日
【参考資料】
- 作者: 木尾士目
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
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